不眠症について
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不眠症について
INSOMNIA
不眠症は、十分な睡眠を取ることができず、日中に倦怠感や集中力低下などの不調がみられる病気です。なかなか寝つけない、夜中に何度も目が覚める、早朝に目が覚めてしまう、眠りが浅くて疲れが取れないといったことは、誰しも一度は経験してもおかしくないことですが、この状態が続き、日常生活に支障をきたす場合は、不眠症かもしれません。
不眠症の原因は様々ですが、大きく分けて以下のようなものがあります。
仕事や家庭の問題、人間関係などのストレスが不眠の原因になることが多いです。不安やゆううつな気分を感じていると、夜間に眠ることが難しくなることがあります。
慢性的な痛みや病気によって、睡眠が妨げられることがあります。他には睡眠時無呼吸症候群があると、眠りが浅くなり、十分な睡眠時間を取っていても熟眠感が得られないことが見られます。
夜更かしや不規則な勤務時間が睡眠リズムを乱すことがあります。また、カフェインやアルコールの摂取は睡眠の質を低下させます。
部屋がうるさい、明るすぎる、室温が高い・低いなどの環境が不眠を引き起こすことがあります。
不眠症の症状は眠れない、ということにつきますが、一口に眠れないと言っても様々な状況があります。不眠症の主な症状は以下の通りです。
これらの症状が続くと、日常生活や仕事に影響を及ぼすことがあります。また不眠は他のこころの病気の症状としてもよく見られます。
不眠症の治療は原因によって異なりますが、一般的には以下の方法が用いられます。
睡眠環境、生活習慣の改善
寝室を静かで暗い場所にする、適切な室温に調整するなど環境を整えましょう。規則正しい睡眠リズムを整えるために、可能な範囲で同じ時間に寝て、同じ時間に起きることを心がけましょう。寝る前のリラックス習慣を作る(ぬるめのお風呂に入る、読書をするなど)ことも重要です。寝る前数時間はカフェインやアルコールを避けましょう。また、日中に軽い運動を取り入れることで、夜の睡眠が深くなります。
心理療法
心理療法には認知行動療法といった、ものの見方・考え方(認知)や行動を変えていくものがあります。不眠症に対する認知行動療法は、睡眠に対する誤った考え方や行動を修正することで、睡眠の質を改善します。また、睡眠日誌をつけることも自身の睡眠状態を把握することに役立ちます。当院では心理士による認知行動療法(自費)を行っています。
薬物療法
生活習慣の改善で不眠が改善しない場合や、不眠による生活上の支障が強い場合などは、お薬による治療を行うことがあります。状況や症状に応じて、睡眠薬や抗不安薬、漢方薬などから選択します。
不眠症は誰にでも起こり得る病気ですが、適切な治療や生活習慣の改善によって改善することができます。もし、不眠の症状が続く場合は、早めに相談することが大切です。上記は一般的な不眠症についての情報です。個々の状況や症状に応じて、個別のアプローチが必要になることもありますので、分からないことや不安なことがあれば、まずは主治医に相談しましょう。