強迫性障害について|福岡市西区姪浜の心療内科・精神科|ひとやすみこころのクリニック

MENU
予約アイコンWEB予約はこちら

強迫性障害について

OBSESSIVE-COMPULSIVE DISORDER

強迫性障害について

強迫性障害とは

強迫性障害とは

強迫性障害とは、頭の中で不安や不快な考えが何回も出てくる「強迫観念」と、その強迫観念を追い払おうと行動してしまう「強迫行動」が見られる病気です。

家のカギをかけたか心配になり何回も確認したり、遠くからわざわざ家に戻って確認したりするようになり、日常生活において大きな支障が出てきます。他にも手が汚れているという考えが離れず何回も手を洗う、火を消したか何回も確認するといった症状が見られることがあります。

場合によっては自身だけでなく一緒に暮らす家族にも同じことを求めてしまうこともあります。悪化すると抑うつ状態になってしまう人もいます。

強迫性障害は10代や20代といった若い世代で発症することが多い病気で、10歳以前に発症することもあります。症状には波がありますが、治療をしないと徐々に悪化し、成人になっても続くことがあります。

強迫性障害のはっきりとした原因は分かっていませんが、個人の性格や環境、遺伝などの要因が関係していると考えられています。

強迫性障害の症状

強迫性障害の症状は、頭の中で不安や不快な考えが何回も出てくる「強迫観念」とその強迫観念を追い払おうと行動する「強迫行動」に分けることができます。自分でもおかしいと分かっていてもその考えや行動を止めることができないため、つらく感じたり、生活に支障が出たりします。具体的には以下のような症状がみられることがあります。

  • 汚れていると感じ、何度も手や体を洗ったり、消毒したりする
  • 危害を加えてしまうのでは、何か悪いことをしてないかと考え、何度も確認する
  • 物の配置や順番にこだわり、そこから外れることができない
  • カギをかけたかどうかや火を消したかどうかなどが不安になり何回も確認する

強迫性障害の治療

強迫性障害の治療

強迫性障害の治療は、主に薬物療法と心理療法の2つです。

薬物療法:抗うつ薬が一般的に処方されます。抗うつ薬は、特にSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)という種類の薬がよく使われます。抗うつ薬による治療は、飲み始めは副作用が出やすく、効果を感じられるのに1ヶ月以上かかることが普通です。継続して治療することが難しく感じるかもしれませんが、強迫症状を改善するのに役立ちます。

抗うつ薬以外の種類のお薬も、強迫症状が起きる状況や程度、治療の経過に応じて使用することがあります。

心理療法:心理療法の中でも認知行動療法が効果的とされています。ものの見方・考え方(認知)や行動を変えていく治療です。強迫性障害の場合、認知行動療法の中でも暴露反応妨害法という治療が有効とされています。あえて強迫観念による不安に立ち向かい、強迫行動を我慢するという方法です。

強迫性障害の場合、薬物療法だけでなく、認知行動療法もあわせて行うことが重要だと言われています。当院では心理士による認知行動療法(自費)を行っています。

強迫性障害は生活の質を大きく低下させる可能性がありますが、適切な治療や対処法によって、その影響を最小限に抑えることができます。何らかの症状に悩まされている場合、早めに相談することが大切です。

上記はあくまで一般的な強迫性障害についての情報です。個々の状況や病状に応じて個別のアプローチが必要になることも多いため、分からないことや不安なことがあれば、まずは主治医に相談しましょう。