開業を目指されている先生へ
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RECRUIT
「開業して何がやりたいか」が一番大切なことであると考えています。開業の準備を始めると勤務を続けながら準備をするため、忙しくゆっくり考える時間がなくなります。開業の準備を始める前に開業の目的をしっかり決めておかないと開業の計画がどんどんぶれてしまいます。いま現在勤務している病院でやりたい診療ができないから開業したいということであれば、本当に開業しないとやりたい診療ができないでしょうか?収入をあげたいから開業したいということであれば開業しか方法はないでしょうか?一度開業すると後戻りは困難になるので開業準備をする前からしっかりと考えておくことが必要です。
開業医と病院勤務医、クリニック勤務医の簡易比較表を作成してみました。本当に開業が自分の目的と合っているのが、参考にしてみてください。
病院勤務医 | クリニック勤務医 | 開業医 | |
---|---|---|---|
収入 | × | ○ | ◎ |
忙しさ | ◎ | ○ | × |
診療の自由度 | ◎ | ○ | △ |
休みやすさ | ○ | ○ | × |
生活スタイル | × | ◎ | ○ |
福利厚生 | ○ | ◎ | × |
収入はいうまでもなくハイリスク・ハイリターンな開業医が多いです。ただし近年精神科のクリニック開業が多く、1984年の約1,400件から2020年時点で約7,200件と5倍以上になっています。都市部では近くに他の精神科クリニックがあることが当たり前となっており、閉院するクリニックも年々増えております。精神科クリニックの開業医の収益は平均2,500万(参照:独立行政法人 労働政策研究・研修機構)と高額ではあるものの、勤務医と違って収入ではないため(そこから借入金の支払いや将来的な施設整備費の留保など)注意が必要です。
忙しさにおいて病院勤務医が一番融通は効きやすいです。入院患者は常に病院にいるため診察を翌日にずらしやすく、看護師やPSW、OTといった他職種も関わるため診察の治療に占める割合も下がります。また入院患者であれば診察する人数も外来より少ないことが多いです。クリニック勤務医、開業医は外来患者のみであり、診察が治療の大きな役割となるためずらすことも難しく毎日多くの診察をこなさなければなりません。また開業医は診療が終わってから経営業務(人事、労務、業者との連絡、レセプト業務など)がありますので必ず診療時間外の業務(残業)が発生します。
診療の自由度は開業医が高いように思われますが、開業医は経営も考えながら行動しなければならず制約が一番あります。病院勤務医のほうが経営を考えずに診療することができ、やりたいことがやりやすい環境といえます。
休みやすさも開業医のほうがとりやすいように思われますが、勤務医のほうが有給を使えるためとりやすいです。開業医は自分が休むと休診となり、スタッフをクリニックの都合で休ませると休業手当を払わないとなりません。また家賃といった固定費もかかってくるため休みを多くとるとその分赤字になります。そのため多くの開業医は年間休日が75日程度のことが多いです(一般的な土日祝休みの勤務医であれば当直を除けば休日は120日です)。
生活スタイルは病院勤務医が当直もあるため、一番不規則になりやすいです。クリニック勤務医は当直業務なく、呼び出しもないので一番生活スタイルは安定しています。開業医は当直こそないものの、土日に業務を行うことや夜に医師会の集まりが入ることがあります。
福利厚生において開業医は個人事業主となりますので何もありません。特に一番大変なのは医師自身が病気となって働けなくなった場合です。勤務医であれば社会保険に加入していますので傷病手当金がもらえ収入が途絶えることはなく、他のドクターから仕事のサポートも受けられます。開業医には傷病手当金はありませんし、固定費がかかっている分赤字になり、さらに休んだ期間が長くなると患者が離れてしまうため診療継続も困難となります。その他、病院勤務医は病院によって夏季休暇や学会費用補助などもあります。クリニック勤務医は経営者(理事長)と距離が近く、福利厚生は病院以上に充実していることが多いです。
多くの先生は病院勤務医を辞める=開業をイメージされているかと思いますが、クリニック勤務医も選択肢として検討してみるのはいかがでしょうか?以下当院で働くメリットをさらに挙げてみました。