ブログ｜福岡市西区姪浜の心療内科・精神科｜ひとやすみこころのクリニック

新年度になりました。ご入学やご就職を迎えた方々おめでとうございます。初めての人や場所との出会いにドキドキしながら、頭や心をフル回転させていることと思います。

 

ストレス学説の提唱者として知られるハンス・セリエは「ストレスは人生のスパイスである」と言っています。つまり、ストレスは必ずしも悪いだけのものではなく、適度なストレスは生きる活力を与えるスパイスのようなものといえます。

しかしながら、前回の院長ブログにもあるように、年度の当初は過度なストレスがかかりやすく、いつもより意識して体を休めたりストレスを解消したりすることが大切になります。

とはいえ、緊張の糸がピーンと張りつめている時には疲れや不調になかなか気がつかないものです。気づいていても慣れることを優先して無理を重ねてしまうこともよくあります。

 

今回は、そんな今の時期だからこそ自分の状態（心のエネルギー）を目に見える形にして、心や身体を休めるタイミングに気づきやすくする方法をお伝えします。自分のいまの状態に気づくことで、休養や睡眠、リフレッシュといった行動に移りやすくなります。

まずは、このブログを読んでいる“今この時”のあなたの「心のエネルギー」を測ってみましょう。下のタンクのイラストを見ながら0～100％で表してみてください。もちろん数値は直感でかまいません。これは、自分の現在の状態を自分で観察し評価する「セルフモニタリング」法のひとつです。

 

あくまでも主観や直感ではありますが、「なんだか疲れてるな」、「元気が出ないな」という漠然としていたものが、数値化することでよりはっきりと感じられるようになります。例えば、「残業が多くなると数値が下がるな」、「家族とケンカした週は数値が低いな。けっこう引きずるんだな」というように自分のストレス源がどのようなものかがわかってきます。また、「よく寝た日の翌日は数値が高いぞ」、「友達としゃべった日は数値が高いな」というように自分のストレス解消方法を見つける手立てにもなります。

 

まずは、1週間試してみてください。変化が見えてくると思いますよ。

臨床心理士・公認心理師　石澤　桂子