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新しい年が始まりました。受験を間近に控えている方々はすでに緊張した毎日を過ごしていることと思います。
ストレスと動機づけの関係についての研究では、物事を遂行する効率が最もよいのは適度な覚醒水準の時とされています。また、やさしい課題の時にはある程度の緊張感をもって取り組むほうが効率がよくなる一方、課題が難しい時にはむしろリラックスした状態の方が効率がよいともされています。
この覚醒やリラックス状態には自律神経の働きが関係しています。自律神経には覚醒をつかさどる交感神経とリラックスをつかさどる副交感神経があり、これらのバランスが乱れると心身の不調をきたしやすくなります。受験勉強中の方の中には「試験のことが頭から離れない」、「寝る間を惜しんで勉強しないと不安」という方がいるかもしれませんが、頑張り過ぎて倒れてしまっては元も子もありませんね。
そこで今回は、心身症や神経症など自律神経の乱れが関与していると考えられる病気の治療として古くから用いられている自律訓練法をご紹介します。近年では職場や学校、スポーツの分野でも緊張や不安の軽減、疲労回復、集中力の向上などを目的に用いられている方法で、習得するとセルフケアとしていつでもどこでも行えるようになります。
ここでは簡単にやり方をお伝えします。
当院では心理プログラムの中で行っています。次回は4月開催となり、2月か3月に受付を開始する予定です。ご興味のある方は主治医にどうぞお尋ねください。
今後も皆様のお役に立てる情報をお伝えしていきたいと思います。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
〔参考〕
標準自律訓練法テキスト 日本自律訓練学会教育研修委員会編
自律訓練法-これから始める人のために- 九州大学医学部心療内科編
臨床心理士・公認心理師 石澤 桂子