ブログ|姪浜駅の心療内科 - ひとやすみこころのクリニック

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コミュニケーションを難しいと感じたら 

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新年度が始まってまもなく1ヶ月。新しい生活や人との関係が始まるこの時期には「人とうまく話せない」、「人と関わるのが苦手」といったコミュニケーションにまつわるお悩みが多く寄せられますが、一口にコミュニケーションの悩みと言っても千差万別です。

 

“コミュニケーション”の語源はラテン語で「共通したもの」、「共有する」を意味するコミュニス(communis)で、「社会生活を営む人間の間に行われる知覚・感情・思考の伝達。言語・文字その他視覚・聴覚に訴える各種のものを媒介とする」と定義されます(広辞苑より)。簡単に言うと、「人との間で言葉や表情などから考えや気持ちを伝えあうこと」といえるでしょう。

私たちの日常では当たり前のように行われていることですが、そのプロセスを図示してみるといかに難しいことをしているかが見えてきます。

 

まず、コミュニケーションには必ず相手がいます。相手の考えや気持ちは目に見えないため言葉や行動から推測するしかありません。なおかつ、その約8割は表情やしぐさといった言葉以外の情報であり、それら多様な情報も一緒に受け取らなければなりません。

また、私たちの考えや感じ方は価値観や経験などに左右されるため、同じことを見たり聞いたりしても相手と同じように考えたり感じたりするとは限りません。さらに、言葉の裏のメッセージを汲み取らないといけなかったり、自分や相手自身も気づいていないような感情に振り回されたりしてどうしてよいかわからなくなってしまうことまであります。

それでも日常からコミュニケーションがなくなることはありませんし、周りの人たちがそんな難しいことをあたかも軽々と行っているように見えると焦ったり落ち込んだりしてしまいますね。患者様からよく聞くのは「できない私が悪い」、「できるようになるにはどうすればいいですか」という言葉であり、自分で何とかしないといけないという切迫した気持ちです。

しかしながら、必ず相手がいることですからひとりで頑張ってもどうにもならないことが案外多いものです。どうしてもコミュニケーションできない相手がいる時や、一緒に居続けると心が壊れてしまいそうに感じる時には、無理せずにいったんそこから離れることも必要です。

離れるといってもまったく縁を切るという意味ではありません。家の中で一人になれる場所(トイレやお風呂でよいので)にいつもより長めにこもるとか、休み時間に図書室に行って一人で本を眺めるとか、仕事の昼休みには一人でカフェに行くなど、その相手や場所からちょっとの間だけでも離れてホッと一息つく時間を作るのも大事なコミュニケーションのひとつです。

臨床心理士・公認心理師 石澤 桂子

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