ブログ|姪浜駅の心療内科 - ひとやすみこころのクリニック

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ゴール?スタート?

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全国各地で次々に「統計開始以来最も早い梅雨明け」が報道されています。この暑さはさすがにこたえますね。

 

さて、今月から発達障害の診断を希望する方への検査を再開しました。お問合せいただいた方々にはご不便をおかけしました。

当院にも長年日常生活での困り感や漠然とした生きづらさを抱え、インターネットの情報などから「自分は発達障害ではないか」と受診される方が多くいます。診察の中で検査が必要とされた方には、心理士や看護師が生育歴(生まれてから現在までの心身の成長や、家庭や学校生活の様子、対人関係のあり方など)の聴き取りと心理検査(スクリーニング検査や知能検査など)を行い、最終的に医師が診断を行います。しかしながら成人になって初めて受診される人の場合、子どもの頃に診断される人に比べて特性が目立ちにくいことや幼少期の客観情報が得られにくいこと、二次的な症状と区別がつきにくいことなどから、この時点でははっきりとした診断が難しく、その後も受診を続ける中で主治医が慎重に判断させていただくことがあります。

 

当然のことながら、診断が難しいから生きづらさや困り感が強くないということでは決してありません。むしろ特性が見えづらいために周囲から理解されにくく、自分の努力不足や責任ととらえて孤軍奮闘し、自尊心が傷ついた状態にある方ばかりです。患者様に知能検査の結果を伝える時によく聞かれる「ここ(数値の低いところ)を上げるために私は何をすればいいでしょうか?」との言葉の中にそのつらさが垣間見えます。これまでも自分のできないところに目がいきやすく、「私が」頑張らないといけないと考えてこられたのだろうと感じます。このような方には強み(資源)をより丁寧に伝えるようにしています。また、より広い視点でご自身を理解できるよう必要に応じてパーソナリティ検査などいくつかの検査を組合せることもあります。診断はひとつの大きな道しるべですが、私たち人間は発達障害があるかないかというひとつの軸だけで理解されるものではないからです。

 

診断はゴールではなくスタートと考えます。ご要望に応じて聴き取りや検査で得られたことをもとに職場や就労支援機関と連携することができますし、聴き取りや検査の結果を使って日々の困り感への対処を一緒に考える『心理プログラム』もご用意しています。カウンセリングもご希望に応じてご案内しています。これまで孤軍奮闘してきた方々も、一緒にスタートするパートナーとして当院をご利用いただければと思います。

 

臨床心理士・公認心理師 石澤 桂子

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