ブログ｜福岡市西区姪浜の心療内科・精神科｜ひとやすみこころのクリニック

はじめまして。ひとやすみこころのクリニックの心理士の穂口まなです。

今回は、「外からの刺激の受け取り方」についての視点を一つご紹介したいと思います。

 

みなさんは初めての目的地に行くとき、地図を見て目的地に向かうのと、ナビゲーションの音声を聞きながら目的地に向かうのとでは、どちらの方がスムースに目的地に行けそうですか？

 

地図を見て目的地に向かう方が断然わかりやすい！という方は〈同時処理スタイル〉で、

ナビの音声を聞きながら目的地に向かう方が断然わかりやすい！という方は〈継次処理スタイル〉で、目的地を目指していることになります。

 

「同時処理スタイル？継次処理スタイル？」

 

馴染みのない言葉に、「なんだろう？」と思われた方もいるかもしれません。

〈同時処理スタイル〉は主に目から入る情報を手掛かりに、全体像を把握してから細かい部分を確認していく情報処理の方法です。手帳だとマンスリー、時計はアナログ、買い物は大体のイメージを決めて実際に見て決めるなどがこちらのスタイルになります。全体を大まかに把握できる写真やイラストや図や表などを見て、全体像をつかんでから、学習や仕事や作業にとりかかる方法が向いているといえます。

 

〈継次処理スタイル〉は主に耳から入る情報を手掛かりに、一つ一つの情報を時系列や順番に処理していく情報処理の方法です。手帳だとバーチカル、時計はデジタル、買い物はリストを作る（売り場ごとに分ける）などがこちらのスタイルになります。複数の情報を一気に処理するのは苦手な場合が多いので、優先順位や順序を確認して、一つ一つ学習や仕事や作業に取り組む方法が向いているといえます。

 

私たちは、時と場合によって、この同時処理スタイルと継次処理スタイルを使い分けて、周囲の情報を認知し、対応しています。どちらのスタイルも同じくらい使っている方もいるかもしれませんが、どちらかといえば得意な方があると思います。物事の理解の仕方には、得意不得意があり、自分の傾向を知っておくことで、日常生活の過ごしやすさにつながる場合があります。

 

 

自分の理解を深めるためには様々な視点や方法があります。今回ご紹介したのはそのほんの一部になりますが、自分の理解を深めていくこと、そして自分との付き合い方を知っていくことは、自分らしい人生、豊かな人生を歩むためにはとても大事なことだと思います。

 

「同時処理スタイル」「継次処理スタイル」が、ご自身や日々を振り返るのに、ご参考になればと思います。

 

 

公認心理士・臨床心理士　穂口まな