ブログ|福岡市西区姪浜の心療内科・精神科|ひとやすみこころのクリニック

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診察とカウンセリングの違いとは

日々診療している中で「私はカウンセリングを受けたほうが良いでしょうか?」とご質問をいただくことがあります。診察とカウンセリングの違いが分かりにくいため、今回はその違いについてご説明したいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まず診察は精神的(身体に現れる症状も含めて)に困っている患者様に対して、こころの病気の背景としての心理・社会的要因を含めて医師が診断し、精神療法、環境調整、薬物療法を行う医療行為となります。精神療法として問題点を整理し、アドバイスや生活の中で気を付けることなどをお伝えしております。保険診療であり、どうしても1人に割ける時間が短くなってしまうなかで、やることが多岐にあるためゆっくり話を聴くことに限界があります。

 

一方でカウンセリングは診断や薬物療法は行わず、対話を通して心をゆっくりと見つめていくことによって、心の重荷が軽くなり生きやすくなっていくことを目指した心理相談・支援となります。診断・投薬を行わないため、病気と診断されていなくても相談が可能で、診断や投薬に費やす時間もないため悩みや困りごとに焦点を絞って話ができることが特徴です。当院では心理士が担当していますが、医師や看護師が行う医療機関もあります。カウンセリングは極めて限られた状況でしか医療保険が認められていないため、多くは自費となります(当院も自費となります)。

 

ざっくりと要約して比較してみると

診察 カウンセリング
目的 病気の治療 悩み・困りごとの相談・支援
治療者 医師 多くは心理士
時間 短い(5-10分程度) 長い(当院の場合は50分)
費用 医療保険 多くは自費

となります。

 

診察はゆっくり話を聴けないことから、短い時間でアドバイスをしてしまうと逆にマイナスになってしまう危険もあります。皆様も日常の中でご経験があるかと思いますが、そのときの状況を十分に理解されていないなかアドバイスをされると、例え正論だったとしても「上から言われた」「よく知りもしないで否定された」という感情を抱くことがあります。そのため、十分にお話をお聴きできていない場合は、時間の関係上、話をお聴きしただけで診察を終わることもあります。そうなると今度は「何もアドバイスされなかった」ともやもやを抱えてしまうことがあります。そういったもやもやしやすい方はカウンセリングを受けることを検討してみても良いかもしれません。また診察では十分に話し足りない、相談したいことが多い・ゆっくりと相談したい方、認知行動療法など時間を要する心理療法を受けたい方もカウンセリングをお勧めします。

 

またカウンセリングと診察では上記のように視点が異なります。診察を続けてもなかなかよくならないという場合(薬物療法では効果が乏しいトラウマ体験があるなど)には、異なる視点でのアプローチとしてカウンセリングを考えてみるのも大事な選択肢だと思います。

 

当院のカウンセリングの相談例を載せておりますので、ご興味がある方はご一読ください。

カウンセリングの相談内容はこちら

 

院長 柳原孝章

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