ブログ|福岡市西区姪浜の心療内科・精神科|ひとやすみこころのクリニック

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「やる気が出ない」自分との付き合い方

立秋を迎え、暦の上では秋となりましたが、まだまだ厳しい暑さが続きますね。今年の夏は暑いと言われていましたが、あまりの暑さに外に出るのを躊躇する人や体調が芳しくないという人も少なくないと思います。

 

さて、みなさんは「やる気がでないなぁ…」と思うことはありますか?多くの人が少なからず感じたことがあるとうなずかれているのではないでしょうか。

無気力な人のイラスト(女性)

やる気が出ないときは多くの場合は何かしら理由があります。その理由を自覚することができ、ご自分で日常生活や学業や仕事に支障が出ないように、気持ちや行動あるいは環境や状況などを整理することができていれば、問題ありません。「やる気が出ない」というのも自分の気持ちや感覚、時には大事なサインなので、大事に受け取ってあげてください。

 

一方で、「いつもやる気がでない」「やらなくちゃいけないってわかってるけどやる気が出ない」「なんでも先延ばしにしてしまう」という悩みを持たれている方もいます。自分では明確な理由がわからず、対策も上手く立てられないという場合、どうしたら良いのでしょうか。

 

もし、この「いつもやる気が出ない」が職場が変わってから、3か月くらい前から…など、きっかけや機関が明確な場合は、環境の変化に対するストレスが強い、精神的疲労が蓄積している、ややうつ状態になっている…などが考えられます。そうした場合は、しっかり休む時間や気分転換の時間をとる、周囲に相談する、学業や仕事を調整してもらう、医療機関を受診するなど、自分の状態を把握すること、そして自分の状態をよくすることが大切です。(7月の記事もご覧ください)

 

では、特にきっかけや期間もなく、「やる気が出ない」が日常的にあるという場合、どう考えたらいいでしょうか。子どもの頃から「やる気が出ない」「気分が乗らない」ということが多く、日常生活で何かしら影響があったり、困ったなとご本人や周囲が感じている場合です。

そういう方は、脳のやる気を行動に移すスイッチ(ドーパミンなどの神経伝達物質と呼ばれるもの)が入りづらいのかもしれません。もし自分がそうしたタイプだなと思った方は、自分の脳のやる気スイッチがどうしたら入りやすくなるのか、自分の脳について理解を深めてみると良いかもしれません。以下に、スイッチが入りやすくなるためのヒントとなることをあげてみました。自分に合いそうだなと思うものがあったら、試してみてください。

 

⓵やるべきことをするメリットに目を向けてみる方法です。どんないい結果があるのかを想像してみると、気分が明るくなります。(例)運転免許証の更新をしないといけない→運転免許証の更新をしたら、久しぶりに旅行に行ってみよう。運転免許証の写真の写りが悪かったから、新しい写真になるのもいいかもしれない。

イメージトレーニングのイラスト(男性)

②「やろう」という気分を盛り上げるために、「~したい」と言ってみる方法です。「楽しそう」「簡単、簡単」などでもOKです。言葉を口にする(発する)、その言葉が耳に入る(聞く)ことで、意外と気持ちに変化があるものです。(例)掃除したいな~。掃除したらピカピカになって気持ちよさそう。

おしゃべりな女性のイラスト | かわいいフリー素材集 いらすとや

③「完璧にやるべきだ」と思っている場合もなかなか行動を始められません。100点ではなく75点で良いと思うこと、自分をすり減らさないための工夫を考えてみることは大切です。(例)洗濯物を色、素材、干し方で分けてから洗っていた。→普段着やパジャマは色分けしなくていいかな。洗濯の仕方が同じで良い服を買おうかな。

④やるべきことの負担が大きいと、なかなかやる気がでないものです。やるべきことを小分けにして、一つずつやっていきます。作業を小分けにすると、すぐにできそうな気がして、とりかかりやすくなります。(例)明日までに確認しないといけない資料が50枚ある。→まずは今から30分間で確認できるところまでしてみよう。

加点方式のイラスト(女性)

⑤自分へのご褒美を決めるのも良い方法です。ご褒美といっても、温泉に行く、ランチに行く、シールやかわいいハンコを手帳や紙に貼ったり押したりして目に見えるようにするなど、物でなくてもかまいません。(例)掃除するのめんどくさいな。→一部屋掃除するごとに、カレンダーの今日の日付のところに小さなシールを貼る。

旅行に行く男性のイラスト

 

ここに挙げているのは一例です。何か、ヒントになるような工夫はあったでしょうか?

どうしても自分に合った工夫が見つからないという場合は、自分の周囲の人に相談してみるのも良いと思います。また、病院を受診する、カウンセリングを受けてみるなど、専門家に相談してみるのも一つです。

 

みなさんがより自信をもって、充実した日常生活を送ることができることを応援しています。

 

臨床心理士・公認心理師 穂口まな

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