ブログ|福岡市西区姪浜の心療内科・精神科|ひとやすみこころのクリニック

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休憩するということ

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福岡も梅雨が明け、マスクがつらい季節が再びやってきましたね。新年度から3ヶ月が過ぎ、このところ仕事や勉強に身が入らない、成績が伸びないなどと悩んでいる人もいるのではないかと思います。輪ゴムを引っ張り続けると劣化して弾力がなくなるように、人間も全力で走り続けるだけでは心身がすり減ってしまいます。

 

先日、あるスポーツ選手が苦渋の決断の末にいったん選手生活から離れ、再び表舞台に戻ってきたというドキュメント番組を見ました。周囲の期待に応えようとする姿勢が人一倍強く「わかりました」が口癖だったという彼が番組の最後に言った、「(スポーツしながら)自分の人生を今表現できたのかな」という言葉がとても印象的でした。

 

ところで、心理検査のひとつに簡単な一桁の計算を続けることで作業能力や性格特徴を測るものがあります。この検査では最初の作業量が最も多く、中盤にいったん減り終盤に再び増えるのが一般的とされています。そして、最も作業量が多いのは休憩を挟んだ後半の最初であり、これを休憩効果といいます。

 

この選手ほどの期待や重圧ではなくとも我々も多かれ少なかれ周囲の要求に応えながら生活をしており、それが続くと自分にとって大切なことを見失いそうになることがあります。またこの検査が表すように、人が何かに取り組むときには伸び悩みや足踏みは必ず起こるものであり、いったん休憩をすることで次の飛躍に向かう力が戻ってきます。

何か伸び悩んでいるように感じている方や休養中の方、焦る必要はありませんよ。今は、自分にとって大切なことを探しながら、次の飛躍に向かうエネルギーを蓄えている最中なのですから。

 

臨床心理士・公認心理師 石澤 桂子

 

 

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