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明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
皆様は年末年始どのように過ごされましたでしょうか?2021年12月のブログ「来年の目標を決めましょう」でも書かせていただきましたが、新しい1年になったということで大まかでもいいので目標を決めてみませんか?光陰矢の如し、1年は長いようであっという間に終わります。できたら漫然と過ごすのではなく、「○○のような1年にしたい」「○○をやりたい」など決めておけると一味違う1年になるかもしれません。さらに言葉にする、誰かに聞いてもらうことでその目標をより達成しようという意志が生まれます。当院でもミーティングの際に私含めスタッフは一言ずつ1年の目標を話していただきました。
さて、今回のブログのテーマは休職シリーズの最後となります。かなり間が空いてしまいましたので、読み返してみたい方は下記のタイトルをクリックしていただければ読むことができますのでご一読ください。
休職シリーズ① 「休職をしたほうがよいか悩まれている方へ」
休職シリーズ② 「休職するときに知っておくべき制度」
休職シリーズ③ 「休職中の過ごし方」
休職シリーズ④ 「復職の基準と復職の流れ」
今回のテーマは「復職時に検討すべきこと」です。前回のテーマで復職の基準についてご説明しましたが、今回は復職する際に検討しておきたいことです。検討しておきたいことは大きく分けて2つになります。
こころの病気になった原因が職場のパワハラといった人間関係や長時間勤務といった過重労働のことがあります。その場合に職場が休職している間に改善を図ってくれれば良いですが、改善や異動が見込めず復職時にまた過酷な環境に戻るしかない場合、転職も検討しなければなりません。
2点目は復職時に職場に配慮事項を求めるかどうかです。配慮事項とは具体的に
・復職前の試し出勤
・短時間勤務
・軽作業や定型業務・内勤業務への従事
・残業・深夜業務の禁止
・出張制限
・交代勤務制限
・危険作業、運転作業、高所作業、窓口業務、苦情処理業務などの制限
・フレックスタイム制度の制限または適用
・転勤についての配慮
・異動や業務転換
といったことが挙げられます。
体の病気と違って完治⇒職場復帰ではなく、こころの病気は症状が改善もしくは軽度で、かつ職場復帰の基準を満たしている段階で戻る判断をすることが一般的です。そのため職場復帰後は労働負荷を軽減し段階的に元へ戻る配慮の検討が必要となります。また元の慣れた職場へ復帰することが原則ですが、戻る環境が休職者にとって適していない場合は労働負荷軽減だけでなく業務転換や異動といった環境調整も検討が必要となります。
(1)、(2)ともに主治医とどうしたほうが良いか相談し、職場への配慮事項を希望する場合は会社ごとに配慮できる内容が異なるため、どのような配慮が可能か職場の上司や人事、産業医と話し合うことが必要となります。
真面目な方ほど「迷惑をかけているから早く職場に戻らないといけない」と焦る傾向がありますが、一番大切なことは「再休職しないこと」です。体調が良くなったから「すぐに復職する」ではなく、どうして今回休職に至ったか振り返りを行い、復職する際にはどうしたら再休職せずに勤務を継続できるかしっかりと検討した上で復職しましょう。
院長 柳原孝章